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脳卒中(脳梗塞・脳出血)後遺症による歩行速度の向上を目指したアプローチ

脳梗塞が脳内の運動機能を制御する領域にダメージを与えてしまうと、脳梗塞後遺症により身体機能に制限がかかってきてしまいます。

脳梗塞後遺症による歩行速度の低下要因

1.筋力低下
脳梗塞によって脳の特定の領域が損傷を受けると、その部分が支配している筋肉が弱くなり、十分な力を発揮できなくなります。これが歩行速度の低下につながります。

2. バランス感覚の低下
脳梗塞は体のバランス感覚にも影響を与えることがあります。バランスを取るために、慎重に歩く必要があり、結果として歩行速度が遅くなります。

3. 協調運動の障害
運動をスムーズに行うためには、複数の筋肉が協調して動く必要があります。脳梗塞の影響で協調運動が難しくなると、歩行がぎこちなくなり、速度が落ちてしまいます。

4.感覚障害
体の一部の感覚が鈍くなると、自分の足の位置や動きを把握しにくくなり、それによって慎重に歩くようになり速度が落ちることがあります。

5. 精神的要因
脳梗塞後に再発への不安や、転倒への恐怖から、ゆっくりと慎重に歩くようになる場合もあります。

 

これらの要因が複合的に作用し、脳梗塞後の歩行速度が減少するのです。
リハビリテーションを通じてこれらの機能を回復・改善することが目指されます。

歩行速度を上げるためには

1. 理学療法
専門的な理学療法士の指導のもと、歩行時の筋力や姿勢の改善に焦点を当てた運動、また筋力強化やバランス訓練を行うこと。

2. 歩行補助具の利用
必用に応じてその人に合った歩行器や杖などの補助具を使用することで、安定した歩行が可能になります。これにより、スピードを徐々に上げることができます。

3. ロボット支援リハビリ
ロボット技術を活用した、歩行訓練を行う。

4. 積極的な日常動作の習得
専門的なリハビリだけでなく、家庭での日常的な運動も重要です。
自分でできることは時間がかかっても積極的に行うことや、空いた時間で座って足を上げる運動や、歩行練習を行うことで筋力と歩行速     度の向上が期待できます。

5. 有酸素運動
心肺機能を高めるために、無理のない範囲でウォーキングや自転車を使った運動を取り入れることが推奨されます。

6. 神経系のトレーニング
運動療法に加えて、脳の再訓練を行う神経系のトレーニングも有効です。
これには、視覚や聴覚を使った反応トレーニングが含まれることがあります。

7. 栄養と睡眠の管理
栄養バランスの取れた食事と十分な休息が、体力回復とリハビリの効果を最大化します。

 

機能回復を目指すうえで、リハビリテーションと日常生活での工夫が重要です。

歩行速度を上げることは一朝一夕ではありませんが、継続的な努力と適切なサポートを受けることで、改善が見込まれます。

当施設ではその方の身体機能に合わせて仰臥位~立位までさまざまな運動バリエーションを行い、その方が一番動かしやすい方法を見つけながら、機能回復を目指していきます。

人によってできる姿勢も、上手に力を入れやすい姿勢や動作も変わってくるので、まずは諦めずにトライしていくことが大切です。

 

 

➡脳梗塞後遺症(歩行スピード向上)に対するアプローチ動画

 

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当施設では一人一人の身体状況や目標に合わせ、その方に最適な方法を提示し、
自己選択することで個別性を大切にした運動・指導を提供いたします。

●麻痺によって日常生活に支障がある方

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