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【「歩きたい!」その想いに応える未来の医療】Yahooニュースで掲載されました!

筑波大学発の装着型サイボーグ「HAL®」が、世界を変えるサイバニクス治療として注目されています!
脳・神経・筋のつながりを活かし、歩行機能を改善・再生を促します。
日本でも公的保険が適用!
未来はもう始まっています!

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-掲載内容-

【今月の解説者】
筑波大学 システム情報系教授 サイバニクス研究センター研究統括 CYBERDYNE 代表取締役社長/CEO山海嘉之先生

人・ロボット・AI情報系を融合した新学術領域「サイバニクス」を創成し、世界初の装着型サイボーグHALを研究開発。HALを使った脳・神経・筋系疾患患者の機能改善治療が世界20か国で承認されるなど、革新的な治療技術として高く評価されている。

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20か国で医療機器に承認され、日本でも公的医療保険を適用

テクノロジーを使った革新的な治療技術の中でも、世界の注目を集めているのが「装着型サイボーグHAL®(以下、HAL)」です。病気や事故、加齢などの原因により身体的機能(歩行、立ち座り、階段昇降など)が低下した人がHALを使うことで機能改善・機能再生を図ります。

「これはサイバニクス治療と呼ばれるもので、iBF理論(インタラクティブ・バイオフィードバック理論)に基づく技術です」とサイバニクス治療の創始者でHAL開発者の山海嘉之先生は説明します。

例えば人が「歩きたい」と思うと脳は神経を介して歩くために必要な筋肉に信号を送ります。「このとき、皮膚表面に漏れ出てきた微弱な生体電位信号をHALのセンサーが検出し、その情報をもとに各関節のモーターなどを制御し、HALが装着者の意思に従った動作を実現します」(図参照)。
さらにこの仕組みで重要なのは体の一部のように自然と手足が動くことにより「動いた」という感覚が脳にフィードバックされること

「健常者の脳は実際に体がどのような信号によってどう動いたのかということを確認しています。HALを使ったときも装着者の脳に健常者と同様のフィードバックが行われるので、生体が持つ自己治癒能力を賦活化し機能改善や機能再生を促進することができるのです」。

HAL医療用の一つである下肢タイプは医療機器として20か国で承認され、公的保険が適用されている国も複数あります。例えば日本では筋萎縮性側索硬化症(ALS)など10疾患が保険適用の対象です。2024年12月時点で下肢タイプは502台が稼働し、単関節タイプや、一部の国では腰タイプも医療機関でのサイバニクス治療に活用されています。

「24年、アメリカ食品医薬品局(FDA)は世界に先駆けてHAL小型モデルを承認し、小児脳性麻痺への活用も開始。日本、EU、米国ではパーキンソン病に対するHALの有効性と安全性を確認するための国際的な治験に向けて調整中です」。

山海先生が率いるサイバーダイン社では、個人向けヘルスケアサービス事業として全国17か所でロボケアセンターを展開。脳卒中などからの機能向上を目指した運動プログラムや、高齢者のフレイル対策などの分野でもHALの活躍が期待されています。実は私たちも世界に誇るHALの恩恵を身近で受けられるチャンスがあるのです。