トップ > 読み物 > 症例紹介 > 【事例紹介6】60代脊髄空洞症 HAL®プログラム〜歩行機能向上を目標に!〜
本日は週に1回、HAL®60分プログラムを受けているY様のプログラム事例をご紹介させていただきますので、是非ご覧下さい。
5m歩行:12.56秒(18歩) | ||||
体幹伸展の保持不良 | ||||
杖歩行(介助必須) | ||||
ADLでは更衣動作にやや困難あり |
「以前に比べて歩ける距離が短くなった」
「体力や筋力が落ちたと感じる」
Y様は当施設でのプログラムとは別に週に2回20分の歩行練習を行っており、1年前までは歩行練習後には自宅まで40分かけて歩いて帰宅していたが、現在は20分ほどで疲れを感じるようになり体力や筋力の低下を強く感じたため、当施設でのHAL®プログラムを開始する流れとなりました。
Y様の歩行は1歩1歩の歩幅が狭く、小刻み歩行の特徴がありました。
また体力面ではトレッドミル歩行訓練を3分ほど継続して行うと疲労感を感じ、足の振り出しにくさがあるご様子でした。
また体幹の伸展動作が不十分なため、歩行開始から数分でさらに体幹の屈曲が起こり、足の振り出しずらさにつながるような場面も見られました。
立ち上がり動作としては椅子からの立ち上がりや段差の昇り降りにもやや困難性が見られ不安定な状況でした。
カウンセリング時には、寝返りがしづらいこと、左手を身体の後ろに回しづらく更衣動作が行いづらいなど、AD
色々な身体状況を踏まえた上で、当施設のプログラム計画をご本人と話し合い、まず初めに歩行機能の向上に向けたプログラムから開始する流れとなりました。
HAL®プログラムの開始前にはできるだけ胸を開いて体幹の伸展活動を促していきます。
日頃ご自身で体幹の伸展活動を行うことが難しいため、ピラティス器具のスパインコレクターを使用し、胸椎の伸展動作を促すことで上肢の可動性をできるだけ上げてからHAL®プログラムを開始します。
HAL®を装着しての歩行訓練では現在のY様のもつ体幹の伸展活動を最大限に引き出した中で歩行練習を行います。
なかなか体幹の伸展活動が行えず目線は下がり地面を見て歩く歩行から、もう少し頑張って1m先に視線を合わせるようにお声かけしていきます。
HAL®から歩行に必要なアシストをもらうことができるため、Y様自身で体幹の伸展活動を最大限に引きだした中でも歩幅を広げて歩くことができます。
また対面にある鏡の足元を確認しながらつま先の向きや、膝の向きなど歩行のアライメントにも意識して歩くことが可能です。
「姿勢が起こしやすくなった」
「歩幅が広くなった」
「ヘルパーさんや介護タクシーの方に歩きが良くなりましたね。と声をかけられることが多くなった」
Y様ご本人もプログラム効果を実感していただいているご様子でしたが、ご本人だけでなくY様をいつも見てくださる方々からも変化のお声を多くいただけるようになったとのことでした。
〈5m歩行〉
初回時: 12.56秒(18歩)
1ヶ月後: 10.08秒(16歩)
〈トレッドミルでの歩行時間と速度〉
初回時:5分×3セット(速度0.7)
1ヶ月後:7分×3セット(速度1.0)
5mの歩行評価では秒数と歩幅の両方に変化が見られました。
また初回時のトレッドミルを使用しての歩行訓練では3分~4分を経過したあたりで右足の振り出しにくさや疲労感を感じることがありましたが、プログラム継続1ヶ月が経った今では7分×3セットの実施が可能となり、疲労感の軽減も認められました。
特にHAL®プログラム直後には歩行での歩幅の広がり、歩行の安定と歩行介助の軽減もありました。
現在も週に1回の60分HAL®プログラムを継続しております。
当施設ではプログラム実施以外に身体状況やADLの悩みに沿った自宅トレーニングをお願いしております。
自宅トレーニングにはトレーニングチェック表の記入もお願いしております。
これはHAL®プログラムをより効果的に行っていけるようにしていくための、身体の土台作りとして運動習慣を付けていただくことを目的としております。
Y様はHAL®プログラムでの歩行練習を行いつつ、自宅トレーニングを継続しながら更なる身体全体の柔軟性と可動性向上に向けて取り組んでおります。
「できるだけ長い距離を歩けるようになりたい」
「夏までに自宅まで歩いて帰れるようになりたい」
「1人で歩けるようになりたい」
今後の目標は夏までに自宅まで40分かけて歩いて帰れるようになることだそうです。
Y様の目標をこれからも当施設のスタッフ一丸となってサポートさせて頂きたいと思っております。
20代女性 脊髄損傷 ピラティス器具によるリハビリアプローチ – YouTube
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