トップ > 読み物 > 脳梗塞の基本知識 > リハビリのための下地をつくるボツリヌス療法
脳卒中の発症から6ヶ月以上経つと機能回復のリハビリ効果は低下すると考えていました。
しかし重度麻痺でもボツリヌス療法を行うことで機能回復が期待できるようになりました。
機能の問題
・手が伸びない
・物が押さえられない
・物が掴めない
・物が離せない
介護の問題
・指が開けない、脇が開かないなど衛生状態を保てない
・整容時の妨げや痛みがある
容姿の変化
・歩行時に腕が上がりやすくバランスが悪い
食中毒の原因菌であるボツリヌス菌が作り出すボツリヌス毒薬を筋肉内に注射する治療法です。
ボツリヌス毒素は、神経終末に作用し、アセチルコリン(神経伝達物質の一種)の放出を阻害する作用を持っています。
そのため筋肉の収縮が阻害されることになります。
日本では片側顔面けいれん(片側の顔面がピクピク引きつる)、痙性斜頸(首が斜めに曲がったり傾いたりして元に戻らない)などの疾患に使用されています。
治療に使用されているボツリヌス毒素は、人工的に1000倍以上に薄めて薬として製薬したものなので、安全で全身に害するものではありません。
ボツリヌス療法は「麻痺が治る」万能な治療法ではありません。
リハビリテーションをしやすくする方法の1つです。
一生懸命にリハビリをしているにも関わらず、痙縮が強くてうまくリハビリができない人におすすめの治療法です。
ボツリヌス療法の治療後に正しくリハビリに取り組むと改善の手助けをしてくれます。
自分でうまく動かせない「廃用手」から、物を押さえたり引き寄せたりすることができる「補助手」のレベルまで引き上げることを目指します。
ボツリヌス療法の持続効果は数ヶ月であり、痙縮そのものが治るというものではありません。
ですのでリハビリをしながら治療計画を立てることが大切です。
一般的にボツリヌス療法の効果は、投与後2~3日で徐々に現れ、1週間程度で安定し、通常3~4ヶ月間持続します。
この効果が続いている期間にしっかりとリハビリに励みます。
投与後のリハビリをしないと3か月以内につっぱった状態に戻ってしまうのでリハビリや自分でストレッチなどを行うことも大切です。しっかりと訓練ができている方には、3か月から3か月半おきに投与し改善を目指していくことをおすすめしています。
当施設では併設の医療機関「スポーツ・栄養 クリニック」にてボツリヌス療法をうけることが可能です。
まず初めに外来していただきどのような治療法が適しているのか検査、診察を行います。
その後ボツリヌス療法を行うことが適している場合は、
初回投与日をきめて同時に当施設でのリハビリを開始することが可能です。
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当施設では一人一人の身体状況や目標に合わせ、その方に最適な方法を提示し、
自己選択することで個別性を大切にした運動・指導を提供いたします。
●麻痺によって日常生活に支障がある方
●今の日常動作をもっとスムーズに行いたい
●痛みなどで動きに支障がある方
まずはお気軽にお問い合わせください。
日常生活の再獲得からその先の笑顔へ
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